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【北海道ブロック】

ブロックセミナーを10月14日(水)〜15日(木)に開催

北海道
● 北海道福祉施設士会の主催による秋季ブロックセミナーが開催されました。

北海道福祉施設士会の主催により、第49回研修会が、10月14日(水)〜15日(木)の2日間にわたり、50名の参加を得て、先に日本が主催したサミットの開催地である洞爺湖温泉の「洞爺サンパレス」にて開催された。参加者数こそやや少ないものの、熱気に満ちた研修会となった。
今回の研修会は、日本福祉施設士会の事業活動の大きな柱の1つである業務改善の手法「福祉QC」活動の推進に向け、当北海道福祉施設士会において、毎年各施設で取り組んでいる成果を発表する場を提供し、互いに学びあうことを目的としている。また、サービスの質の向上もさることながら、職員1人ひとりが常に課題を見つけ、課題や問題解決に結びつけるという「当事者意識」の高まりと、積極的な取り組みを期待しての開催であった。
1日目は、北海道福祉施設士会の広瀬清藏会長から基調報告を行い、政権交代による福祉行政に対しての期待と不安、また、格差社会の拡大等、現状の福祉業界を取り巻く諸問題について報告した。
基調報告に続いて、QC活動の考え方について理解を深めるために、QCサークル北海道支部幹事の木村実氏((株)日本製鋼所室蘭製作所)に、「小集団活動は仕事研究集団」と題して講義をいただいた。株式会社という企業社会の中での業務改善活動(QC活動)は、会社の業績を上げることを目的とし、会社の発展を左右するという厳しいものであることを講義いただいた。
講義に続いて、6件の「福祉QC」実践発表をいただいた。北海道内の施設の4件の発表に加え、遠く長崎県から、(社福)ほかにわ共和国八雲寮に発表をいただいた。さらに、異業種からの特別参加として、(医社)新日鐵室蘭総合病院の看護師のグループにも発表をいただいた。なお、各発表に対して、QCサークル北海道支部幹事の岡崎孝雄氏(新日鐵(株)室蘭製鐵所)から講評をいただき、実りある実践発表となった。
2日目は、本研修会のもう1つの柱として、日本福祉施設士会の森田弘道会長により「社会福祉活動のベクトルの拡大と深化 〜社会福祉法人の主体性確立とマネージメント能力の拡大〜」と題した講演をいただき、盛会のうちに終了した。
各プログラムの概要は下記のとおりである。

基調報告「福祉施設の再構築について 〜新しい福祉の流れの中で〜」

北海道福祉施設士会会長 廣瀬 清藏

経済状況が低迷するなか、福祉行政に半世紀以上関わってきた経験をふまえ、下記の4項目にわたり報告を行った。

  1. 政権交代に伴う子育て支援施策の変化
    このたびの総選挙で民主党に政権が代わったことを捉えて、子ども手当に見られるような現金給付や公立高校の授業料無償化等、前政権との違いについて指摘ならびに解説を行った。
  2. 補正予算(14兆7千億円)の見直しへの対応
    (1)3兆円の財源を確保するための見直し
    (2)施設はどう対応するべきか
    (3)介護職員の処遇改善交付金をいかに活用すべきか
    これらを提示したうえで、雇用の問題の解決、公共事業の問題、また、今非常に関心の高い、処遇改善交付金に対する施設、法人の対応のあり方等について報告を行った。
  3. 児童福祉法の改正とその対応
    (1)社会的養護に係る厚生労働省の5年毎の調査の見直しについて (2)都市と地方との格差 (3)里親制度を社会的養護の中核にしていく 全国里親会の会長としての立場もふまえて、これからは子どもの貧困がますます重要な課題となること、親の貧困が子供に繋がるという認識を持つべきであること、また、フランスは日本の倍近く児童にお金をかけていること等、世界の状況も含めて報告を行った。
  4. 子どもの貧困を断ち切るために
    (1)児童手当の増と国家予算の見方
    (2)奨学資金制度の利用
    (3)福祉の中での自立についてどのように取り組むべきか
    新しい福祉の流れの例として、大阪府における社会貢献事業ならびにホームレス支援活動が紹介され、また、黒松内つくし園が関わる「ふれあい町づくり事業」についても紹介された。

講義「小集団活動は仕事研究集団」

講師 QCサークル北海道支部幹事/(株)日本製鋼所室蘭製作所総務部労務グループ教育担当課長 木村 実 氏

はじめに、日本製鋼所室蘭製作所について、100年の歴史をふりかえりつつご紹介いただいた。続いて自社製品のご紹介、世界が評価する製品ができるまで苦労されたことを話され、赤字続きで会社の存続が危ぶまれた際に、そこから脱却するために実施した業務改善がいかに重要であったか、ということを柱としてお話しいただいた。
同社の改善活動は、昭和54年から、JK(自主管理)活動として出発したが、上司がサークルに取り上げてほしい課題と実際のテーマが違うなどの問題点が出たため、TQC活動、TP−J活動、技術1活動と、視点や考え方を変えつつ活動してきたことを話された。
平成9年から「業務に密着した改善活動と人材育成の手段とし、企業に貢献する活動をする」ことを目標に、小集団活動をスタートした。小集団活動の努力の結果として成果があるというよりも、成果を求め、努力ができるような小集団活動にすることが必要であるとの考えで、「MR(室蘭レボリューション)21活動」として再出発した。作戦名を「なくすぞ3ム、つかむぞ黒字」として、室蘭製作所グループの全ての活動を包含する活動とした。「3ム」の考えは、「生産性向上、安全、環境」の面から、「なくすぞムリ」(ルールを守って安全な仕事)、「なくすぞムラ」(行程能力アップで品質向上)、「なくすぞムダ」(省エネ・省時間で生産性向上)とされた。この活動により、7年連続の赤字から3年後に脱却し、黒字経営になり、不況と言われる現在も、数年先までの受注をいただいているとのことであった。
さらに、「会社の期待」「会社が求めている行動とは」という点についてお話しいただいたうえで、仕事を進める上においての人間の行動を支える3つの能力として、「知識(わかる):業務上の知識、問題解決場面での必要な知識など」「技能(できる):実務的な技能、問題解決に役立つノウハウなど」「態度・意欲(その気になる):意欲、ものの見方、仕事の価値を認め『その気になる』こと」を挙げられた。
最後に、「仕事研究集団」が意識すべき方向として、@事実に基づいて考えているか、A仕事の進め方は前と変わったか、B業績は前より良くなったか、C周囲の人たちは前より元気になったか、ということを常に意識し、「すべての人が自分の仕事に知恵をこめる」方向に進んでいるか確認が必要である、と指摘された。

福祉QC実践発表及び講評

講評 QCサークル北海道支部幹事/新日本製鐵所(株)室蘭製鐵所 岡崎 孝雄 氏

6件の実践発表のテーマ、サークル名は下記のとおり。
@「利用者のことはわたしたちにまかせて!」 (社福)緑星の里
 知的障がい者更生施設光陽荘(苫小牧市)
 サークル名:KYSコミュニケーションズ
A「口腔ケアを徹底しよう 〜歯磨き改善!〜」 (社福)黒松内つくし園 養護老人ホーム慶和園(京極町)
 サークル名:歯っぴい
B「短期利用者への私物の返し忘れ0%へチャレンジ
〜責任行動を取れる職員集団へチェンジ〜」 (社福)ほかにわ共和国
 知的障がい者入所更生施設八雲寮(長崎県)
 サークル名:知恵蔵
C「爽快な1日は身だしなみから」 (社福)黒松内つくし園
 介護老人保健施設湯の里・黒松内(黒松内町)
 サークル名:クリーン隊
D「衣類に関するミスを減らそう!」 (社福)黒松内つくし園
 介護老人福祉施設ユニットケア慶和園(京極町)
 サークル名:すまいる
E異業種特別参加
「泣かないで赤ちゃん、1か月検診の巻」 (医社)新日鉄室蘭総合病院 小児科外来(室蘭市)
 サークル名:チャイルド

講演「社会福祉活動のベクトルの拡大と深化 〜 社会福祉法人の主体性確立とマネージメント能力の拡大〜」

日本福祉施設士会会長 森田 弘道

  1. 公的領域のあり方の枠組み変革
    地方自治体、地域生活圏に力をつける/地方格差、都市への集中/小さな政府・必要なセーフティネットの維持拡大、社会的公正の確立/受け皿としての社会福祉法人、非営利団体、ボランティア等の更なる育成強化
  2. 地方の時代の実質化、改革と充実強化の必要 〜人材、財源、経営能力の向上
    縦割り行政の改組とネットワーク化/未熟な地方への権限・財源委譲の方法論と実践に官民共に習熟する重要性
  3. 社会福祉法人がベースとなった好ましい競争のあり方
    社会福祉法人と地方自治体との協業・連携が地域の福祉の向上に不可欠/ソーシャル・エコノミー(非営利、社会福祉的サービスのミクロ経済的な意義)
  4. 事業は人なり 〜人材育成と登用、養成・後継者育成〜
    法人の主体性の見直し/法人内外でのキャリアパスの必要性・計画的な人材育成の仕組みの必要性
  5. 用地、人脈、資金の継続的確保・事業の企画力と起業能力の強化
    法人事業の適正規模の確保、法人維持・存続と継続性の維持/新しい福祉需要への応需と開拓を継続的に行う(マーケティングと事業企画)/法人としての将来展望と構想・事業の企画
  6. 施設長の意欲と能力向上(「施設長のための149の業務チェックリスト」の改訂)の必要
    地方(ブロックと都道府県福祉施設士会)強化の必要/日本福祉施設士会の政策提言能力向上の必要性
  7. 経営力の向上 〜CS,ES,DSの実現を目指して〜
    経営管理者・施設長の能力アップ/上級管理者若しくは経営管理者の育成/中級管理職・初級管理職の育成/職員の育成・養成・能力アップ(専門性)

(文責 北海道福祉施設士会事務局)

【近畿ブロック】

ブロックセミナーを10月22日(木)〜23日(金)に開催

兵庫県
● 兵庫県福祉施設士会の主催による第20回近畿ブロックセミナーが10月22日(木)〜23日(金)に開催されました。

兵庫県福祉施設士会の主催により、第20回近畿ブロックセミナーが、10月22日(木)〜23日(金)の2日間にわたり、79名の参加をいただき、兵庫県神戸市「神戸ポートピアホテル エメラルドの間」にて開催された。
1日目は、開会式の後、日本福祉施設士会の森田弘道会長より基調報告が行われ、創設30周年を迎えた日本福祉施設士会のこれからの方向性について、今日の社会福祉に関する情勢動向を交えながらお話いただいた。
続いて、「福祉施設士会の将来について〜30周年を迎えて〜」というテーマで、近畿各府県の代表者によるパネルディスカッションが行われた。福祉施設士会が今後、魅力ある組織となるために、種別横断的な会員状況を強みと捉えたうえで、研修の一層の充実を図ることやブロック活動を強化することなどが提案された。
次に、「多様性を認め合い、楽しむ時代に」と題し、毎日新聞論説委員の野沢和弘氏による講演を行った。社会の中で暮らす障害者の抱える生きづらさや疎外感に理解を深め、障害のある人もない人も、ひとりひとりが個性豊かな人間であることを認め合う社会を創ることこそ、これからの時代の方向性であると強調された。講演の終盤には、現代社会に生きる1人の人間としてのあり方を考えさせられるようなお話もあり、参加者の目頭が熱くなる場面があるほど心に響く講演となった。
1日目の終わりには懇親会を実施した。優雅なバンド演奏の流れる中、神戸の夜景を眺めながら、参加者の交流を深めた。
2日目の開始にあたり、近畿各府県の会長より活動状況の報告が行われた。
続いて、「災害時に要援護者をどう支えるか」と題し、特定非営利活動法人 阪神高齢者・障害者支援ネットワーク理事長の黒田裕子氏による講演を行った。阪神・淡路大震災をはじめとするさまざまな災害における要援護者支援の経験から、認知症高齢者や視覚障害者、外国人、乳幼児などの災害時に要援護者となりやすい人に対する支援の留意点のほか、防災の観点から、日常的な地域のつながりの構築が重要であることもお話しいただいた。
最後に、次回開催される和歌山県に会員一同が集うことを確認し、盛会のうちに終了した。

(文責 兵庫県福祉施設士会事務局)