|
第44回北海道福祉施設士会 春季ブロックセミナー開催
第44回北海道福祉施設士会ブロックセミナーが後志社会福祉施設協議会との合同で去る6月14日(木)、15日(金)の2日間に渡り、90名の参加者で札幌市定山渓温泉のホテルで開催された。
北海道福祉施設士会、後志社会福祉施設協議会の会長を兼ねる廣瀬清藏氏(黒松内つくし園理事長)より挨拶と基調報告が行われ開会した。
今回の研修会では、社会福祉法人をとりまく情勢が、三位一体改革、規制緩和政策等により厳しい環境にあり、このことにより社会福祉法人経営は今後の方向性を見出さなければ存続できない危機にあることを認識することに主眼をおいた。メインテーマを「新たな時代における法人経営」として、具体的には(1)法人単位の資金管理(2)資産運用(3)法人指導監査の重点化(4)内部統制をきちんとできる内部監査体制の確立などに触れていただく研修として、全国社会福祉協議会・企画部部長栗和田敏氏、日本福祉施設士会・副会長志賀俊紀氏を講師に講演をいただいた。
2日目はテーマを同じくして「指定討論」を行った。パネラーは総合施設関係として社会福祉法人黒松内つくし園・法人事務局長武井光秋氏、保育所関係として社会福祉法人徳風会よいち保育園・園長寺井一哉氏、老人福祉関係として社会福祉法人小樽育成院・施設長小笠原光寛氏、障害者福祉関係として社会福祉法人後志報恩会・事務局長阪口光男氏の各氏より提言をいただき、司会者の北海道福祉施設士会理事の中西正清氏(社会福祉法人黒松内つくし園・理事、施設長)がまとめ、2日間に渡る研修会を盛会裏に終了した。
基調報告「福祉の原点と経営について」
北海道福祉施設士会会長、後志社会福祉施設協議会会長 社会福祉法人黒松内つくし園理事長 廣瀬 清藏 氏
社会福祉法人黒松内つくし園が昨年創立50周年を迎えたのを期に作成された法人のDVDの中から「児童養護施設黒松内つくし園」の部を放映した。昭和31年の開設以来法人の福祉の原点としての歴史を、また、時代の変遷に伴う施設の移り変わりを目で学ぶ機会を得た。また「人材確保と人事考課制度の導入について」として、法人の現状を踏まえた高い離職率の問題点、福祉業界の低賃金に対する法人の取り組みについて、またこれらに関連することによる人事考課の導入と仕事の分析と自己評価の実施についての報告があった。
次に「社会福祉法人黒松内つくし園の経営実態と対応」ということで法人全体の経営動向、各施設間の決算と対応について、法人の「平成18年度施設別経営成績分析」および「過去3年間施設別経営成績分析比較表」による数字を公開して、腹を割った法人の現状について具体的な説明があった。余り例のない緊迫感のある報告で、これからの時代にあるべき社会福祉法人経営の方向に示唆をいただけた基調報告であった。
講演I「新たな時代における法人経営」
全国社会福祉協議会企画部部長 栗和田 敏 氏
「経営の基本」について、「社会福祉を取り巻く環境の変化」として、社会福祉法人経営に関する改革である(1)社会保障制度改革(2)規制改革(3)三位一体の改革、地方分権改革(4)公益法人制度改革、医療法人制度改革(5)税制改革等についての解説があり、次に「これからの社会福祉法人経営の方向性」について(1)いかに、人間の尊厳を基本としたサービスの必要量と質を確保していくか(2)市町村福祉、地域福祉の時代にあって、いかに市町村、地域社会との関連性を築いていくか(3)財政削減の継続の方向性のなかで、いかに事業を維持、発展させていくか(4)多様な事業主体が参入する状況にあって、社会福祉法人の存在意義と主体性が問われているなど、これからの課題について説明された。また最後に「各分野の動向」として、介護保険関係、障害者施策関連、少子化対策、子育て支援等にも触れ、全社協・企画部が持つ最新情報の提供をいただいた。
講演II「福祉施設士会ブロックモデルの形成にあたっての現状と課題」
日本福祉施設士会 副会長 志賀 俊紀 氏 (長崎県・ほかにわ共和国理事長)
日本福祉施設士会の基盤となるブロック活動について、活発な活動を展開している九州ブロックの実践から多くの示唆をいただく講演であった。
ブロック研修の持ち方、研修内容、研修に取組む職員の姿勢としての施設長のあり方等についての話や日本福祉施設士会では「福祉QC」活動のなかでサービスの向上、改善活動に力点を置いて活動しているが、施設では併せて中堅職員に理念継承を図ることにコーチング手法の研修を行っていることを熱く語ってくれた。また、海外研修で得た知識やエピソード、現在自身や法人が取り組んでいる事業についてなど盛りだくさんの内容の講演であった。
|