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第38回ブロックセミナーを平成16年6月17日(木)〜18日(金)に開催
人権尊重の流れの中、リスクマネジメントと事故対応について
平成16年度第38回北海道ブロックセミナーは、後志社会福祉施設協議会と合同で6月17日から18日の2日間、札幌市定山渓ビューホテルにて80名の参加により開催された。
福祉施設の利用が措置から契約へと移行し、リスクマネジメントが大きく取り上げられている現在、会員の中から「事故の具体的な事例・対応・保険金の支払いなどの状況を知りたい」という声があがったことから、今回は、下記の内容でセミナーを開催した。
1日目、開会に先立って廣瀬清蔵会長より挨拶および基調報告が行われた。
廣瀬会長は、諸制度改革により、来年度以降も社会福祉法人にとってますます厳しい時代となると報告された。そしてこの時代を『補助金がなくなる時代』、『自分の力でやる時代』、『資本力をつけて時代に立ち向かっていく時代』であるとし、「力を合わせてよりよい福祉が推進できるよう努力をしていきたい」と結んだ言葉が印象的な基調報告であった。
つづいて講義1「中央情勢について〜諸制度改革と福祉施設〜」と題し、全国社会福祉協議会企画部野崎吉康副部長が講義された。
野崎副部長は、とりわけ国庫補助負担金の見直しに着目される小泉首相の三位一体の改革などの「諸制度改革の動向と社会保障」、職員退職手当共済事業、介護保険、支援費制度に波及する「福祉施設基本制度の動向と課題」、施設サービス提供の基本視点を再考する「施設サービスの基本」を大きな三つの柱立てとして、最新の中央情勢について説明された。制度改革の中でさまざまな法律ができ、その法律に抵触すると社会的信用が失落するため、措置費時代の甘えを払拭した運営が必要であり、また福祉施設においてリスクマネジメントが重要な問題となってくることなど、近年、社会福祉法人、福祉施設のあり方が問われていることから、『コンプライアンス(法令遵守)』を強く意識した運営が必要であると講義された。
講義2は、NPO法人権利擁護市民オンブズマン機構・北海道理事長の吉村信義氏より「社会福祉施設の組織運営について」と題して講義が行われた。
吉村氏は札幌市社会福祉協議会監事をはじめさまざまな団体の要職を務めてきた経験から、社会福祉法人の組織運営には役員(理事・監事)体制の強化が重要と講義された。
これについて吉村氏は、「社会福祉法では社会福祉法人の自主性を謳っているが、社会福祉法人の性質上、行政庁の監督を強く感じる。行政庁の監督を制御するために『行政手続法』という法律があるが、実態として遵守されてはいない。このことから些細なことで運営指導・指摘されないよう、理事については名前だけではなく執行者として責任を持てる者、監事については組織運営および会計を監査できる者を登用し、役員体制の強化を図る」とし、「役員体制の強化は社会福祉法人の自主性・自立性を活性化し、よりよいサービス提供に繋がる。経営にあたって求められる視点は『統治能力』、『法令遵守』、『情報開示』である」と結んだ。
また、講義の中で経営者と従事者の関係について触れた際、「経営者は、職員を大切にしないと、利用者処遇はできないだろう」という言葉が参加者の胸に響いた講義であった。
2日目、講義Vは社会福祉法人黒松内つくし園常務理事の稗田静男氏が「法人のリスクマネジメントと今後の課題」と題して講義を行った。
稗田氏は、「これまでは安定した制度の中で運営をしてきたが、介護保険制度、支援費制度が導入され契約制度となった今、経営管理・リスクマネジメントが重要となってきた。リスクとして利用者の転倒・転落・誤飲・誤食、薬の誤配、職員の労災・感染症が考えられる。また、目に見える事故のほか職員の不適切な対応による信頼の失墜、利用者の個人情報の漏洩などが重大な事故・損害賠償につながる可能性として潜在している。事故を予見し、把握・管理して、事故対応マニュアルの作成等、考えられるリスクに対する最善策を立てていかなければならない。そのためにはヒヤリハット報告、事故報告のできる環境作りも大きなポイントである。黒松内つくし園では平成2年に「倫理綱領」を制定し、施設が安全で信頼のおける場であることを利用者に示している。苦情解決委員会やリスクマネジメント委員会を設置し、基本的な考え方の意思統一を図って対応している。今後は日々の事故防止対策の徹底が、施設への評価につながっていくであろう」と話された。
最後の講義3、(株)福祉保険サービス業務部長小田敏夫氏による「社会福祉施設の事故対応と事故例について」は、今回の研修会の中心となった講義である。
小田氏は事故と賠償事故とは違うことを説明され、「何よりも事故を起こさないことが一番大切で、職員教育やマニュアル作成で事故を軽減させる。日頃の業務の中から「ヒヤリハット」を報告し、その結果を分析・検討し、現場に戻してどうして事故が起こるのか認識を高めることが重要である。それでも事故がおこってしまった場合、事故へのしっかりとした「初期対応」がスムーズな事故解決の基本となる。まずは救急救命を第一として行動すること、家族への対応は誠意を示すこと、記録は正確に」など細やかな対応について説明された。
その後、特別養護老人ホームにおける利用者の誤嚥による死亡に対し、慰謝料が2千万円とされたことなど、具体的判例を基に説明があり、参加者は身近な問題であることから真剣に講義に聴き入っていた。
いずれの講義も今後の運営管理上の参考になる貴重なもので、充実した研修内容となった。
(北海道福祉施設士会事務局 守谷勤)
ブロックセミナーを平成16年10月27日(水)〜28日(木)に開催
● 宮城県 ●
宮城県福祉施設士会による東北ブロックセミナーは下記の内容で平成16年10月27日(水)〜28日(木)に開催予定
・共生型地域生活支援事業と地域移行の推進について
・福祉サービスの第三者評価事業への取り組み方について
・三位一体改革の動向と各種別施設への影響並びに課題について
第17回ブロックセミナーを平成16年7月1日(木)〜2日(金)に開催
● 静岡県 ●
第17回関東甲信越静ブロックセミナーが平成16年7月1日、2日の両日、静岡市にて開催された。「今 変えよう 真に求められる 社会福祉施設へ」を開催テーマとし、各種の制度改革などが進む中、社会福祉施設の本質を捉え真に求められる施設を探ろうと企画された。
期 日 平成16年7月1日(木)〜2日(金)
会 場 ホテルアソシア静岡ターミナル(静岡市黒金町)
主 催 日本福祉施設士会関東甲信越静ブロック
当番県 静岡県福祉施設士会
参加者 120名
〈プログラム〉
第1日目
基調報告
「改革の中での社会福祉」
全国社会福祉協議会 常務理事 松寿 庶
講演
「マスコミから見た今の社会福祉」
日本経済新聞社 編集委員 浅川澄一
第2日目
講義
「今、求められている社会福祉施設とは」
日本女子大学 助教授 久田則夫
全社協松寿常務理事は「社会福祉法人・施設は公をなくすと社会から批判を受ける。利益を守るだけでなく、何のための経営なのかを考え、受託・私の保全のみでなく新たな他の分野をつくっていくことが必要」と基調報告された。
日本経済新聞社浅川編集委員は「現在、支援の主体が社会福祉法人からNPO法人や企業に移っている。利用者の求めている多様なあり方に応じていけるようにならなければ……」と講演され、日本女子大学久田助教授は“企業に学ぶリーダーの資質と条件”を副題に「サービス・職員・管理・リーダーの4つの質や、感謝・感激・感動・謙虚・共感の5Kの心の重要性など」について講義された。
大きく流れ動く状況の中で、適時な内容のセミナーとなり、参加者一同、心新たにする2日間であった。
また、来年度は神奈川県が当番県となることが決定された。
(老−25期 三重野隆志)
ブロックセミナーを平成16年11月15日(月)〜16日(火)に開催
● 富山県 ●
富山県福祉施設士会による東海・北陸ブロックセミナーは下記の内容で平成16年11月15日(月)〜16日(火)に開催予定
[テーマ]地域福祉の時代における「福祉施設の役割」
・基調講演
「三位一体改革の中で、社会福祉の今後の取り組み」
全国社会福祉協議会 事務局長 和田敏明
・実践事例発表
「地域と福祉とのつながり」
・記念講演
日本社会事業大学 教授 大橋謙策氏
ブロックセミナーを平成16年9月2日(木)〜3日(金)に開催
● 和歌山県 ●
和歌山県福祉施設士会による近畿ブロックセミナーは平成16年9月2日(木)〜3日(金)に開催予定
・基調報告
日本福祉施設士会 廣瀬清蔵会長
・講演
「人として:福祉施設長に期待すること」
作家 今井美沙子氏
今井美沙子氏 1977年「めだかの列島」でデビュー。「わたしの仕事全10巻」で第39回産経児童出版文化賞を受賞。本公演ではクリスチャン信仰を基にした生い立ちや日常の出来事を背景に、福祉施設長の人としてのあり方について講演いただく。
・講演
「施設経営:人を動かす・地域を動かす」
和歌山大学経済学部助教授 大澤健氏
大澤健氏 「労働価値観と『経済学』体系の独自性」をテーマに研究活動。和歌山県下の地場産業の再構築に関わっている。「現代は知恵がお金を産む時代」、「利用者・職員・地域をいかにコーディネートできるか」、福祉施設長の経営戦略の構築の参考になる講演をいただく。
ブロックセミナーを徳島県主催で開催
● 徳島県 ●
徳島県福祉施設士会により中国・四国ブロックセミナーが開催予定
ブロックセミナーを平成16年8月19日(木)〜20日(金)に開催
● 鹿児島県 ●
鹿児島県福祉施設士会主催による九州ブロックセミナーは8月19日(木)〜20日(金)に開催予定
・基調報告
日本福祉施設士会 森田弘道副会長
・講義
総合福祉研究会 松本和也氏
・講義
「社会福祉の計画化と社会福祉法人の役割」
鹿児島国際大学 教授 高橋信行氏
・講演
「−250年を超えて−宝暦治水と薩摩藩士」
黎明館学芸課学芸専門員 内倉昭文氏