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施設訪問記

広島県 ナーシングホームゆうゆうを訪ねて

地域とともに

 私が勤務する特別養護老人ホームナーシングホームゆうゆうは、広島市の北部地域に位置し、市民の憩いの場でもある広島市安佐動物公園と約3000世帯の新興団地があり、旧集落の一角に、1985年7月に開設した入居者83名、短期入居生活者13名の施設です。敷地内に入居者50名、短期入居生活者5名の第2ナーシングホーム、デイサービスセンター、幼稚園および介護福祉士の養成校があります。
 愛と平和、人間尊重の理念に立って、幼児期から土に返るまでの人間の一生をあたたかく見守っていくことが、私たちIGL(国際福音連盟:International Gospel League)グループの目標です。
 IGLは、米国に本部を置き、世界各国にある福音主義の協会を援助している団体です。当グループも昔困窮していたとき援助していただき、これを永く記念する意味で、その頭文字をグループの名称とさせていただいています。
 また、ナーシングホームゆうゆうとは、"厄介払い"イメージの「養老院」的老人ホームではなく、入院するほど重症ではないが、家庭でお世話できるほどの軽症でもない人のための中間施設として、アメリカ型のナーシングホームを取り入れた、看護職付の別荘的施設を意図したものです。
 「ゆうゆう」には、多年にわたり、社会の進展に寄与してこられたご労苦に感謝しつつ、「悠々自適に」お過ごしいただきたいとの願いが込められています。
 在宅の高齢者およびその家族に対する総合的・一体的な支援、サービスを提供する地域型在宅介護支援センターを核として、居宅介護支援事業所、訪問看護・介護ステーション、福祉用具貸与事業所を経営し、地域とともに歩み続けています。

サービス提供の方針

 在宅福祉から施設福祉まで、多様なサービスの提供態勢を整え、地域の医療機関、その他の関係機関とも緊密な連携を保ちながら、以下の方針を掲げています。
1)ご本人やご家族のご要望を尊重し、迅速かつタイムリーに質の良いサービスを提供できるよう努める。
2)ご本人のプライバシーに配慮し、これまでの医療・福祉サービスのご利用状況なども考慮し、ご本人の状態変化に応じた適切なサービスの提供・見守りについての継続的支援を行う。
3)可能なかぎり在宅での生活が維持・継続できるよう自立を支援し、あわせてご家族の介護負担の軽減を図る。
将来にむかって

 現在、全国の自治体(保険者)において、第二次介護保険事業計画の策定が進められていますが、報道によると第二次介護保険料の基準額は、中間推計として、全国平均11・3%程度の増がさけられないと報じています。すでに、本年10月から高齢者の医療費自己負担が大幅に増えたばかりです。
 また、来春の介護報酬の見直しでは、在宅サービス部門は増額、施設部門は若干の減額が予想されています。
 障害者福祉分野では、支援費制度が導入されることとなっていますが、障害区分は3段階とし、居宅サービスに関わる支援費単価(案)は、介護保険による居宅サービス費基準単価にほぼ類似しているように思われます。介護保険制度による介護区分も3段階に改めては、との意見もあると聞きます。このようなことから支援費支給制度もいずれ社会保険方式への移行も予測されるのではないかと思っています。
 現在、高齢者の生活の場としては、高齢者向け有料賃貸住宅、シルバーハウジング、有料老人ホーム、生活支援ハウス、ケアハウス、グループホームなどのほか、介護保険施設があります。介護保険施設については、法成立時の付帯決議として「一元化の方向を目指しつつ、その機能・役割の明確化を図るとともに……」という内容がおり込まれています。
 近い将来、後期高齢者を対象とした「独立保険方式」の導入が取りざたされ、さらには、医療と介護の一本化もあり得ると予想されています。福祉施設体系は、多種多様であり、いずれは施設体系の総合的な見直しもさけて通れないと考えています。
 構造改革特区における特別養護老人ホームへの株式会社の参入、デイサービス事業への高齢者、障害者の相互乗り入れ容認などを思うとき、特別養護老人ホームの全室個室ユニットケア方式を含め、時代の変化とその趨勢を見極めながら、高齢者にとって真に住みよい住居としての施設(生活の場)のあり方について真摯に考えていきたいと思っています。

(老―26期 平野俊朗)


鹿児島県 えびす保育園を訪ねて

ようこそ南国、旧薩摩藩、現鹿児島へ

 鹿児島といえば雪も降らない常夏の所と思っている人が多いが、夏は30度を越す猛暑が続き、厳冬になると雪も降ります。
 その鹿児島には、全国的に有名なのが明治維新で活躍した西郷隆盛と大久保利通、その裏方で後押しをした島津藩公、警視総監の川路警視、ロシア海軍のバルチック艦隊を打ち破った東郷平八郎元師、その他人材を挙げればきりがありません。しかし、悲しいことには、明治10年の西南の役で薩摩の若者が敵味方の双方に分かれて戦い、優秀な人材を失ったこともまた事実です。
 鹿児島には素晴らしい桜島と錦江湾があり、桜島を対岸の鹿児島市から錦江湾をとおして観ると実に素晴らしく、1日に7変化すると古老達は話す。その桜島は桜島大根という直径40p以上もあるとてつもなく大きな大根の産地であり、漬物や料理にも使う。味は甘い。また桜島は小ミカンやビワの産地でもある。火山灰という特殊な土地にも関わらず素晴らしい物が育つところでもあります。

蓮隆福祉会の沿革と設立の趣旨

 ここで当蓮隆福祉会の沿革に基づいて話をします。蓮とは汚泥の中に美しい花が咲くことを意味し、隆は栄えることを意味し、福祉はご存知の通り幸福を意味しています。すなわち、すべて上下のへだたりなく平等にして皆が幸せであるようにということです。

●経 過
 昭和46年10月頃、鹿児島市と鹿児島県へ認可保育園設立に相談に出向く。
 昭和48年7月頃、当時オイルショックで物価は日に日に高騰、天井知らずの状況で鹿児島県より補助金なしでも保育園の園舎を建てる意思があるのか確認の連絡をいただき、私としては旧社会福祉事業振興会より借り入れをしてでも造りたいと話したところ、法人認可を予定して保育園園舎を自己資金で建てるなら建築のための手続きをとってよいとの了解を得、工事に着手。
 昭和48年1月10日 法人登記
 昭和49年3月末日 えびす保育園完成
 昭和49年5月1日 定員60人で開園
 法人設立の趣旨は次の通りです。
 この法人の設置場所は鹿児島市谷山小学校校区で、この小学校は在校生2250余人という鹿児島県第1のマンモス小学校で、そのほとんどの家庭が零細な農業を主とした住民地域であり、最近の傾向として、主人の出稼ぎ、あるいは共働きの家庭が非常に多く、家庭における最も大切な乳幼児保育に欠け、まことに憂慮に耐えず、児童福祉の面から保育所の設置が必要な状態です。このため法人設立に関する有志が協議し、保育園を設置する計画を立てた。
 平成3年5月 区画整理事業による改築、開園当初は鉄骨造1階陸奥屋根平屋建てだったのを取り崩し、鉄骨造2階陸奥屋根に建替え
 平成6年12月 鉄骨造一階陸奥屋根平屋建てを増築
 平成12年8月 同上増築部分を解体
 平成12年12月 少子化対策事業補助金による園舎二階建てを増築
 平成13年4月 定員60人を定員90人に30人増員
 現在このえびす保育園の地域(鹿児島市谷山地域)は、人口約15万7000人、保育園は22園(定員1709人、市立を含む)、利用者数は2300余人で待機者は220余人もいる。その理由は、この地域は区画整理事業が進行中で、県営市営住宅はもちろん、アパートや借家などが多くあり、そのため児童生産家庭が多く、また近年、共働きの家庭も多くなり、昨年定員増をしたのにもかかわらず、在園者数は平成13年度末には130人、平成14年10月1日現在では129人となっており、今年度中にも増築を計画中です。
 えびす保育園では各保育室の面積を広く、また天井も高くして空間を広げ、圧迫感をなくしてのびのびと生活できるようにしてあり、また開園以来、毎日清潔な状態で過ごせるよう3歳未満児では排便後その都度ぬるま湯でお尻を洗浄しており、3歳児以上でもお漏らしした子には必ずお尻を洗浄しています。
 間食のおやつについても無添加のものを取り寄せて食べさせています。また、厨房で使用する調理水は浄水器を通して使用し、食器洗剤も開園以来、植物性の食器洗剤を使用して職員や園児たちの健康に気をつけています。
 えびす保育園は、躾(躾とは読んで字のごとく、身が美しいと書きます)を第一義とし、それに「三つ子の魂百まで」ということわざに、「義」と「人情」を加味したものを運営方針としており、よりよい環境のなかで規律ある生活習慣をもとに、個々に合わせた保育をしながら、善悪の区別、助け合いなど、大切なものを幼児のうちから自然に育てることを目的としており、その一環として園児は次の四つの約束を毎日全員で合唱しています。
 一つ ケンカをしない
 一つ ケガをしない
 一つ 人の悪口をいわない
 一つ 人に意地悪をしない
 えびす保育園の特色として、人に見せるための特別保育や保育参観日は設けていないため、いつでも自由に園長の許可を得て保育を参観できます。

(保―26期 青木幸雄)